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2.陶芸も手ごねパンも一から自分で作り上げていく。
陶芸にはいろいろな種類があり、主人の陶芸は、炻器と言って石のように固く焼く陶芸です。土ものと言われるものよりさらに固く、割れにくいのが特徴です。約1300度の高温で焼き続けるのが炻器になります。主人は、薪窯で焼いた作品が好みで、自然釉という薪の灰に頼った焼き方をしています。焼けた後にしかどのようなデザインになったのかが分からないのが、薪窯で焼く魅力の一つです。
光沢感があるものがガス窯、ないものが薪窯
薪窯は薪をくべたりするのが大変で、本来は数人で交代しながら行うものですが、主人は一人でやっていたので、体力的にもそろそろ薪窯を引退しようということで、ガス窯に絞ることにしました。ガス窯だと自分の釉薬で色を出すので、陶器の雰囲気がそれぞれ違ってきます。色は数種類の決まったオリジナルの釉薬しか使わないため、それらをかけ合わせたり、工夫してかけたりしするのが、陶芸家の腕の見せ所でもあります(笑)。
「薪窯焼成イベント」としてお披露目した2012年の様子。※写真提供Ke-yaki Kitchen
手ごねパンは、陶芸をやっていたことからこねることを利用して、独学でパンを作り始めたことがきっかけです。長年家族のために作ったり、ホームパーティーなどでお出しすることはあったのですが、お客様にお見せするようになったのは、狭山でKe-yaki Kitchenを始めてからです。狭山・入間でカフェをやっていた8年間は、料理のご提供だけでなく、パンもお店に並べていました。調理はすべて一人で行っていたので、忙しかったと思います。天然酵母パンは、イーストを入れずに酵母を育てて作るのですが、主人の場合は、サワー種と呼ばれる小麦粉やライ麦から酵母を育てています。天然酵母は酵母の素に色々な種類があり、酵母自体も販売されています。それを利用すれば天然酵母パンにはなりますが、主人の場合は最初から酵母を育てることに楽しさを感じていて、こだわって作っています。一から自分で作ることが好きなんです(笑)。
入間で6年間カフェとして親しまれていた店舗
Ke-yaki Kitchenならではのラインナップ。美穂さんがパンについて丁寧に教えてくれるので、自分好みのパンを購入できます。
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光沢感があるものがガス窯、ないものが薪窯
「薪窯焼成イベント」としてお披露目した2012年の様子。※写真提供Ke-yaki Kitchen
入間で6年間カフェとして親しまれていた店舗
Ke-yaki Kitchenならではのラインナップ。美穂さんがパンについて丁寧に教えてくれるので、自分好みのパンを購入できます。