草地を冒険するペンギンたち。横を人が通ると不思議そうに近寄ってきます。
遠くを見つめ何かを探すミーアキャットたち。
3.ありのままの姿を。
智光山こども動物園では、できるだけ本来の野生に近い形で展示をしています。例えば、人気のあるペンギンビーチでは、水族館でよく見かけるような、水とコンクリートで氷山を模倣したセットではなく、自然の草地を取り入れています。というのも、実はペンギンは、氷の上よりも海から少し離れた草地に隠れて過ごしている種類の方が多いのです。もちろん、観客あっての動物園なので、完全に隠れてしまうような設計にはしていませんが、うまく草地のバランスを考え、少しでも本物に近づけるように再現しています。ペンギンたちが仲良くピョコピョコと草地を冒険している姿はとても可愛いですよ。本人達は隠れてこっそり人間を観察しているつもりなのですが、こちら側からは丸見えなのです(笑)。人懐っこいので、人間に近づいくることも多々ありますね。水中の様子を観察できるガラスの前の広場には、夏になると綺麗な水を溜めています。この仕組みは、子どもたちがペンギンと同じ目線で水あそびができるように考案しました。ただ見てもらうのではなく、体験してもらいたかったからです。
草地を冒険するペンギンたち。横を人が通ると不思議そうに近寄ってきます。
また、ミーアキャットのエリアにも工夫を凝らしています。展示ゾーンの正面に、コンクリートを山盛りにした疑似の岩があるのですが、これは博物館実習で来た学生が造ってくれました。遠くの天敵や餌を探すために立ち上がるミーアキャットの習性を、同じ視線で子どもたちに体験してもらいたいです。
遠くを見つめ何かを探すミーアキャットたち。