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どのような経緯で珈琲と出会ったのか。その経緯を語ってくださった寺内さん。

コーヒーと向き合う真剣な眼差しが素敵です

3.大学院修士課程、就職、博士号取得、農業研究センター勤務

大学に進学し、農学を学んでいく日々の中、比較的時間の余裕が生まれるようになりました。アルバイトをして、稼いだお金で自家焙煎店に通い、豆を購入し、どうしたら美味しい珈琲を淹れられるのか?という実験を繰り返す中で、私は珈琲の深淵な世界を知り、更に嵌っていくようになります。

進路を決める大学4年生の時にも、修士課程に進むか、珈琲関係の仕事に就くか迷うほど、気持ちが揺れたこともありました。ですが、研究者になる夢のために両親に大学に通わせてもらったので、まずは大学院修士課程に進みました。その後、修士課程を修了する際、当時の教授から「植物ウイルスの研究を専門に行える人材を探している会社がある」という話を頂き、ある種苗会社に就職をしました。

この会社には教授の知り合いの、大変優秀な研究者が在籍しており、その方の下で研究を行っていたのですが、優秀ゆえに、ある時岡山大学の助教授として引き抜かれてしまったのです。独学でも研究を行うことは可能ですが、私の上司でもあったこの研究者は博士課程を修了しており、あきらかに私とはレベルが違うと感じていました。このまま研究を続けても、“本物”の研究者にはなれないと思い知った私は博士課程に戻ることを決心し、種苗会社を退職して博士課程に進学しました。海外では学位(博士号)を持っている人しか研究者とは呼ばないんです。

どのような経緯で珈琲と出会ったのか。その経緯を語ってくださった寺内さん。

博士号取得後には、農業研究センターに勤務することになったのですが、博士課程の時とは違い、自分の好きなテーマを、自分の好きなように研究することができたので、そこからは「本当に研究が楽しい」と思える毎日がやってきました。



4.研究者としての目標を達成。そこで芽生える2つ目の夢

私の中で「研究者」とは、「専門の分野で“権威あるジャーナル”に論文を掲載できて一人前」という価値観がありました。私の専門は植物病理学で、植物ウイルスを研究対象としていましたので、植物病理かウイルスに関するトップのジャーナルに論文を掲載することを目標に研究をしておりました。しかし、ウイルスの専門誌というのは「人」のウイルスも扱っているので、レベルが非常に高いんです。そこで狙いを植物病理に絞りました。植物病理学で最も権威があるのはアメリカの植物病理学会なので、「アメリカの植物病理学会誌に論文を掲載する」という目標に向かって研究を行いました。ただ、それは簡単なことではなく、論文を投稿しても、「(この内容は)うちじゃないよ」とはじかれてしまいました。そこで3番手くらいのウイルス系のジャーナルに投稿すると、そちらにはすんなりとアクセプト(受理)されました。しかし、それは私のゴールではありません。

本来の「アメリカの植物病理学会誌に論文を掲載する」という目的達成のため、根本的に実験を組み直し、研究を重ねた結果、何とかアメリカの植物病理学会報にファーストオーサーとして論文が掲載されることとなりました。目標を達成したとはいえ、研究も波に乗ってきた状態であり、研究から離れるのはもったいないという思いがありつつも、二つ目の夢である「珈琲に関わる仕事」が頭から離れなくなってきました。

コーヒーと向き合う真剣な眼差しが素敵です。

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