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『しぜんの輪(わ)』インタビュー

白石農園代表 白石好孝さん

白石農園
代表 白石 好孝さん

Q:白石農園の歴史を教えてください

白石農園は、残っている記録だけでも350年ほど前のものがありますので、遅くても江戸時代の初期から続いているのではないかと言われています。さまざまな形態で営んできた歴史があるのかもしれませんが、詳細の記録は残っていません。今は少量多品目で営んでいて、一番生産量の多いアスパラガスを中心に、約30~40品目に及ぶ季節のお野菜を栽培しています。

販売チャネルとしては、地場野菜のコーナーを持つ近隣のスーパーマーケット、農園の前にある自動販売機、農協の直売所から、インターネット通販にまで拡大しています。近隣のスーパーマーケットを具体的に挙げると、ライフ土支田店・石神井公園店、サミットストア大泉学園店、それからヨークマート平和台店、隣の和光市のヤオコー和光南店にも、不定期ですが出荷しています。

Q:体験農園について、一般的な市民農園との違いを教えてください

25年ほど前の父の代から「大泉風のがっこう」という体験農園を始めています。一般的な市民農園のように、ただ農地を貸し出すのではなく、講習役である僕の父が、プロの農家として、計画に沿って技術指導を行い、参加者は一年間を通して野菜づくり体験を楽しめるというスキームです。種や肥料、道具、農薬等すべてこちらでご用意しているので、気軽に参加することができるのです。初心者でもしっかりとした野菜づくりを体験し、それなりの質の野菜を栽培して頂けるというのが、大きなひとつの特徴ですね。

区画数は125区画にも及びます。参加者には、子育て世帯や若い方から、引退されたご高齢な方まで、さまざまな層の方がいらっしゃいますね。父が『フィールド・オブ・ドリームス』というアメリカの映画に感銘を受けて、映画のストーリーのようにさまざまな人が農園に集い、愛着を持っていくような場所を作りたいと思い立ったことが、体験農園を始めたきっかけです。

Q:東京アスパラガスについて教えてください

アスパラガスは呼吸量も多く、品温が上がると味が損なわれていく野菜なので、収穫して短期間で食卓に並べることができるということは、ひとつのメリットだと思います。そもそも東京都内でアスパラで生産されている方がそれほど多くはないので、都内に住んでいる人が新鮮なアスパラガスを食べられるという希少性があるというのもあります。僕の場合は、かつて青果市場の競り人を務め、北は北海道から南は沖縄までさまざまな地域で販売活動をし、アスパラガスの販売も担当した経験や、生産者の知人から学んだ知見を活かして事業を軌道に載せることができました。また、アスパラガスは堆肥もかなりの量を使うのですが、そこは近隣の和光市の畜産農家の方から頂いた堆肥で解決しています。

アスパラガスは、他の野菜とは違って多年草なので、10年~20年と栽培できるのですが、そういった基本的な事もあまり知られていないので、都内の農家の方にはなかなかイメージが出来ないのかもしれませんね。

白石農園内の写真
東京アスパラガス 収穫
白石農園 東京アスパラガス 選別
白石農園 東京アスパラガス

Q:農業と福祉の関係について教えてください

白石農園では、アスパラガスの選別・梱包作業を練馬区社会福祉協議会が運営している「かたくり福祉作業所」に依頼しています。知的障害を持った方々がそれぞれの個性や長所を発揮して丁寧に作業を行ってくださいます。僕と妹、両親の4人と、少ない人数で経営しているので、栽培管理に集中出来てとても助かっています。出荷も自分たちで行っていて、一日も休む暇がないほど忙しいので。

他にも練馬区には、福祉事業所にジャムを作って頂いている方がいたり、農作業を手伝って頂いたり、農産物の販売を手伝って頂いたり、そういった福祉的な取り組みをされている方が何人もいらっしゃいます。

Q:今後の課題と展望について教えてください

課題としては、都内なのでやはり住宅が多く、新しく住む人から騒音や埃、農薬散布等についてをご指摘いただくことはあります。もちろん、最大限の注意を払っていますが、これはご理解を頂くための努力をせねばならないことだと思います。逆に一般の生活をする空間と近いところで農業をやらせてもらっているというのを利点と捉え、そういった近隣の方々に農業体験の場をご提供できるような取り組みを、もっと積極的に行っていきたいです。農園体験はそのひとつです。消費者との距離が近く、新鮮な状態で販売できるというのはお互いにとっても強みですからね。近隣の方からご理解を頂いて、今後も農業を続けて行けるように頑張っていきたいとおもっています。新鮮なアスパラガスをお届けし続けます。

Q:最後に練馬区の魅力を教えてください!

一般的な観点では、西武線や副都心線でわりとアクセスが良くなったので、都心にも短時間でいけるのが良いのかなと思いますね。公園や緑が多いので、生活もしやすい。農業観点から言えば、23区内では圧倒的に練馬区の農地面積が広いので、新鮮な野菜をたくさん購入できます。こだわりのある野菜を作られている農家さんが多く、加藤トマトファームさんのトマトとかも人気ありますよね。最近はスーパーも増えてきましたし、お買い物にも便利です。

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